コラム

【はしもとのあしあと】Vol.16 家でごはんを作ることを「手放した」話。

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こんにちは。食欲の秋が到来!何を食べても必ずおいしい。体重計によりかろうじて、食欲にブレーキがかかっています。

さて今回は、日々のごはん作り=「やるべきと自分が思っていること」を、手放した話です。

子どもが、作ったごはんを食べてくれない

毎日のごはん。
13回必ずやってくるそれは、作った相手が食べてくれれば楽しいけれど、逆だとしんどいものです。

めちゃくちゃ苛立ちました。

出したもの食べてよ。こっちは用意してるんだから。
食べたくないって文句言うなら、自分で作ってよ!という気持ちに。

ほどなく帰宅した夫に、娘が食べない理由を訴えていました。

「お父さーん、ごはん、おいしくないから食べたくない!」

ごはんをおいしく作ろうとも、おいしく食べてもらおうとも、私は思っていない

そんな理由で食べないのかい!と思ってしまうと同時に、おいしくないことにも納得。

電気調理器(ホットクック)で作ったので、味付けだけでいえばおいしく食べられるはずでしたが、最大の失敗ポイントは、スープパスタを子どもたちが帰宅する1時間前に作り終えてしまったこと。

「さすがにのびるよね・・」と思ったので、冷ますのも兼ねてお皿に取り分けて置いたのですが、それをそのまま食卓に出したのがこれまた失敗。冷めて、くっついて、おいしくなかったろうなと思います。
帰宅してから、スープをかけたり少し温めれば、おいしく食べられたかもしれない。


・あらかじめ作っておく夕飯として、そもそもスープパスタは選択ミス

・おいしく食べてもらうためのちょっとした手間(スープをかけてあたためてほぐす)をかける

こうしたポイントを、その場では完全に失念していました。

冷静に振り返ると笑えてきます。
なぜこんなお粗末なことになったのか・・

理由は、私にとって毎日ごはん作りは、こなすタスクの一つであり、おいしく作ろうとするモチベーションが皆無だったのです。
ほかに優先順位が高いこと(概ね仕事)があり、それらに押し出されて優先順位が下がっている、という感じです。

子どもは素直です。
「作ったんだから、食べてよ」と何度言ったところで、そこにあるからという理由では食べてくれない。
パンやヨーグルトなど、彼女たちが食べるものを日々その場しのぎで出しているうちに「毎日のごはんをどんなにがんばって用意したって、おいしくしようと考えたって、意味がない」という疲弊した気持ちになっていました。

ちなみに夫の分は、事前にお皿に取り分けておくのを忘れたので、のっびのびでした。もはやコンソメ温うどん。
(夫は、準備してくれるだけで十分、あるもの・食べるべきものを食べる、という考え方なので、普通に完食してくれました…)

「やること」の中には「手放すこと」も入っている

この一連を経て思うのは「もっと意識的に手放す必要がある」ということです。
働く場所や時間に融通がきくフリーランスになったからこそ、なんとなくではなく、生活全般でやること・やらないことの、コントロールが必要。

料理も掃除も、生活時間に組み込んで工夫してやる”べき”と、自分に課してしまっていたのだと思います。
だってそれがフリーの良いところじゃん!?生かさなきゃ!と。

しかし、子どもたちが保育園に行ってから帰って来るまでの時間は、なるべく仕事にあてたい!と考えていることもあり、実際の家事に使う時間は、会社員だった頃と同じか、それ以下になっている感覚です。

「やるべきと思ってしまっていること」から、手や意識を離すというタスクを意識的に組み込まないと、自分自身の余白づくりに対して怠惰になりやすい。我慢が得意な私は特にそうだと、今回感じました。

スープパスタ事件を経て、「私はいま、ご飯を作るべきではない」と悟りました。
作ったものを食べてくれないことに怒りを感じるけれど、そもそもおいしく作る気が湧かないし、私が作ることで状況を好転させることはできないので、「しばらくご飯作るのやめる。おいしく作る気にならないから、作らないことにする」と、家族に宣言。

その後ドラッグストアに行った夫が、冷凍食品を大量に仕入れてきてくれました。
「冷凍炒飯、安いしでかいしうまいから、これでいいっしょ」と。うん、それでいいっしょ!という気持ちで受け取り、翌日の夕飯に早速活用。

子どもたちの食いつきが大っっ変よろしく、「これを上回る炒飯は作れないんだけど・・」と、さらに高くなった自炊のハードルに遠い目になりつつも、冷凍食品技術に尊敬と感謝の念を強く強く抱きました。

自分を把握し、セルフコントロールできるようになりたい

「お母さんの手料理」「家族の健康」「経済的」・・

そんな言葉が頭をよぎったりしますが、いまの私には日々のごはんを楽しむ工夫をすることすらしんどいので、ちょっと遠ざかっています。
というか、遠ざかることを自分に許可しました。

すると不思議なもので、外食や中食じゃなくて、家でおいしいものを作って食べたいなーと、「とりあえずお腹を満たす」よりもレベルが高いことを、自然とやりたいと思うようになってきました。程なく、また作り出すと思います 笑

要は、自分で「それを良し」とできるかなんですよね。

自分自身のメンテナンス、うまくなっていきたいです。

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